警察の無線がけたたましく声を上げている。
「ヤツが現れました!ヤツがまた盗んでいきました!!」
闇夜に乗じて黒い影が建物の屋上を駆け抜け、隣の建物に飛び移る。その一瞬だけ月がその姿を照らす。
彼こそ神出鬼没の怪盗・キャッチである。
警部「今夜は何を盗んで行ったんだ!?」
警官「今夜はポテトヘッドのソフビです!」
警部「ソフビかぁ。しかしソフビ一体なら被害は少ない方だな。」
警官「違います!ソフビを量産するための金型です!それがないと、ソフビが生産できないんです!」
警部「なにぃ?しかしなんだって金型なんかを。」
予告状にはこうあった。
数日後、SNSはポテトヘッドのソフビが届いたという投稿で溢れかえった。
JUNKeeeeSのファンはもちろん、まだJUNKeeeeSを知らぬ子供たちにも。
(動画で子供が)「ありがとう怪盗キャッチ!」「このキャラクター、なんかのハンバーガー屋さんに似てる!かわいい!」
そこに怪盗キャッチを非難する声はなく、みな笑顔である。
とある男を除いて。
『怪盗キャッチ、またもキャラクターを盗む。しかしそれは夢と希望のお裾分けである。』
と書かれたキャラ推しメディア<CatchMeeee>の最新速報記事を見ながら、男は朝食を食べている自慢の一人息子に対し、
「何が夢と希望のお裾分けだ。盗み盗みだ!こういう奴を許したらダメだぞ。我らはこの街を長く守ってきた由緒あるオースンダ家。そのオーンスンダ家として、必ずこの悪党を捕まえ、クリエイターたちが安らかに眠れる街にせねばならぬ。必ず捕まえてやる。」
翌朝、街には緊急告知が広がる。
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